PRP(ひざ・再生医療)/PFC-FD

当院では、膝(ひざ)疾患に対してはPRP治療を採用。

膝以外の関節・腱付着部症・スポーツ外傷などにはPFC-FD治療を行なっております。

PRPとPFC-FDの違い>>>

事前にレントゲン・エコー検査やMRI検査を行い適応を検討します。(通常は健康保険適応となります。)必要な場合は、MRI即日診断可能です。


MRIは、提携医療機関で行いますが予約状況によりますが当日検査も可能です。(当日検査希望される場合は、当院へは午前中の受診をお勧めします。例:AM当院初診・他医療機関でMRI,PM当院同日再診)

大リーグの大谷翔平選手や田中将大選手が肘の靭帯損傷で受けたPRP(Platelet Rich Plasma 多血小板血漿(たけっしょうばんけっしょう)注射に最近注目が集まっています。PRPは、血小板を高濃度に含んだ血漿(けっしょう)のことです。

高濃度の血小板には様々な成長因子が含まれており、損傷した組織に注射することで人体の自然治癒過程を活性化させ、治癒・再生速度を上げます。

具体的には、患者様ご本人から採血し、専用の装置で分離濃縮しPRP(多血小板血漿)を作り、損傷している部分に注射します。

自分の血小板で組織の修復や再生を図るため副作用が少なく、アレルギーや感染症も最小限とされます。

PRP療法は、日本国内ではまだ保険診療として認められていません。


●PRP治療の相談・診察は随時行っております。

●当院では変形性膝関節症(加齢性変化・スポーツなどによる怪我の後の膝の症状)に対してこの治療を行っております。対象は膝のみとなります。

投薬による治療、膝のヒアルロン酸・ステロイド注射やリハビリで治らない症例、手術を受けたくない方、手術までの期間の痛みを軽減したい方などに適応があります。

●治療への流れ

相談・診察→採血→採血から3週間後以降注射開始となります。

●実際の採血については、月・火・水に行います。

初回の相談・診察時にスケジュールを決めます。

費用についてはこちら>>>

他院でPRP治療を行っていて2クール目以降の方もご相談ください。

検査・他の保存療法すなわち保険内でのMRI検査や治療(ヒアルロン酸やリハビリ)の方が優先される場合、そちらをお勧めする場合もあります。

事前にレントゲン・エコー検査やMRI検査を行い適応を検討します。

MRIは、提携医療機関で行いますが予約状況によりますが当日検査・日祝日検査も可能です。

PRP :Platelet-Rich Plasmaとは

多血小板血漿 たけっしょうばんけっしょう                           

「血液」は、赤血球、白血球、血小板の細胞成分(血球)と血漿と呼ばれる液体部分から成り立っています。

PRPは「血小板を多く含む部分だけを血液から抽出したもの」のことです。例えば、皮膚を切って出血しても、多くの場合は自然に血が止まり、皮膚も綺麗に治ります。これは、血小板がその場所に集まって血を固めたり、成長因子を放出して傷を修復する働きによるものです。他にも成長因子には炎症を抑える働きや、骨や血管を作るために欠かせないコラーゲンの産生を行う細胞を増やす働きもあります。

これらの効果が期待されるため、直接関節の傷ついた部分に PRP を投与する治療方法をPRP療法といいます。

痛みの改善や軟骨保護効果も期待できる上に、ご自身の血液成分を使用するので、アレルギー反応や感染などの副作用が少ないことが特徴です。


PRP 療法の流れ

1:対象膝の痛みがあり保存療法を行っている方

2:受診・カウンセリング 

現在の状態、過去の治療歴等と検査データを総合的に判断し、適応される方には PRP 療法内容と注意点のご説明をします。

PRP療法を安全に行うための適応基準があります。満たしていない場合、治療を受けられないことがあります。

 3:採血:100mlの採血を行い、PRPを製造します。

※採血の前日~当日は脂っぽい食事は避けてください。  

 4:委託業者がPRPを製造

採血後は細胞加工業者に輸送し、3週間後以降に投与可能となります。

1回の採血で複数回数分のPRPを製造するので、患者様の負担を最小限に抑えることが可能です。(最大6カ月間保存可能)

無菌試験を実施しているので、安全性も保たれます。

 5:PRP投与1回目

採血から3週間後以降に再度ご来院いただき投与します。

PRP投与時、注射針挿入による強い痛みを伴うことがあります。

※注射後3~4日間は細胞の活発な代謝が生じ、穿刺部周囲に痛み・腫れ・発赤を伴うことがありますが、徐々に軽減されていきます。

※当日は入浴や飲酒、喫煙、激しい運動やマッサージは控えて下さい。

 6:PRP投与2回目以降

1 回目の投与から 2 ~ 4 週間後に 2 回目以降の投与を行います。

ご自身のタイミングで投与することができます。

 7:痛みの軽減

投与後は経過観察をさせていただきます。

治療の効果や持続時間には個人差があります。

 PRP 療法は複数回投与することも可能です。

 

③注意

1. 痛み

PRP を注射した後は、個人差はあるものの一時的に炎症が起きるので、痛みや腫れ、赤みなどの症状が出ますが、徐々に軽減されます。

痛みにより関節を動かさないと逆効果になります。治療後にはリハビリテーションが必要です。

 2. 治療当日

治療当日は、入浴や飲酒、喫煙、激しい運動やマッサージは控えてください。

 3. 感染・アレルギー

関節は細菌による感染に弱いため、治療後は清潔に保つようにしてください。

ご自身の血液成分を使用するので、アレルギー反応の副作用が少ないです。

④費用 

PRP療法は保険が適用されないので自由診療となります。


片膝    税込187,000円 (税抜170,000円)

両膝(同時)税込 308,000円(税抜280,000円)

採血および注射3回分

※※2クール目以降も費用は同じです。


 

⑤Q&A

Q:他の治療法との違いは何ですか?

 A:PRP療法以外にも、以下のような治療があります。

  ステロイド剤を用いた治療

抗炎症作用を期待してステロイド剤を投与しますが、頻回に行うと関節症状を悪化させる場合があります。

  ヒアルロン酸を用いた治療

ヒアルロン酸のクッションのような働きには痛みを和らげる効果がありますが、効果は短期間であり反復治療が必要です。

PRP 療法と上記治療の違いは抗炎症作用が高い、PRP 療法は関節内の状態を改善できる可能性(軟骨保護・修復)があることです。薬剤の一時的な効果よりも長期的な改善ができると考えられます。

 Q:誰でも受けられますか?

 A:20歳以上の方なら対象となります。しかし、以下の方は除外となります。

癌と診断された方。癌の治療中の方

活動性の炎症を有する方(関節リウマチなど)

その他、医師が不適当と判断した方

Q:高齢でも大丈夫ですか?

A:高齢であっても身体への負担が少ない治療法であるため、治療を受けることが可能です。

 

 

⑥こんな方にオススメ

期待される効果

PRP(多血小板血漿)には成長因子が豊富に含まれています。

注射した部分の痛みが軽減される効果が期待できます。

 1.痛みをとりたい

PRP 療法は膝を切開したり、入院せずに治療できるため、高齢者や手術が難しいといわれた方でも対象となります。日常生活を送りながら通院で治療を受けることができます。

 2.今の治療で効果がみられない。昔から痛みがあって辛い

PRP療法は、自分自身の治癒能力を引き出す治療法なのでヒアルロン酸注射などで効果のなかった方にも PRP を関節に注射することで痛みの改善があったことが確認されています。 ※効果には個人差があります。

 3.新しい治療を試してみたい

当院が使用する PRP に含まれる血小板の数は、血液の10~20倍濃縮になっており、一般的な調製方法と比べ高い濃縮率で血小板を多く含むため成長因子が豊富であり、修復能力や炎症を抑える効果も高くなると考えられます。

 過度の安静によって足を支えている太ももやふくらはぎの筋肉が衰えると、膝関節への負担が大きくなり痛みの増強の悪循環となります。

PRP療法によって膝の痛みの軽減、不安の軽減、活動意欲が湧くことでQOL生活の質の向上とADL日常生活動作の改善に繋がると考えられます。

 

⑦従来の治療と新たな治療の比較

⑧他院・他社のPRPとの違い

PRPは、各病院やクリニック内で作成し、採血後数分で治療を行う事もできます。しかし、作成したPRPの品質のばらつきが大きかったことがわかり、PRPの効果に個人差がある原因の一つに品質のばらつきがあることが問題になっております。

当院では、患者様の血液を特定細胞加工物製造業者に搬送し、PRPを作製しています。委託企業で作製したPRPは、他院・他社のものと比較し高い濃縮率と高い純度を得られます。また、無菌試験を行い安全性を向上しています。

1度の採血で複数治療分のPRP作製を行い、最大6か月間保存可能で、複数回の治療でも患者様の苦痛を最小限に抑えることが可能です。

症例:

準備中・・



現在、当院でPRPを行っている方の多くは効果を実感されています。PRP前後でNRSの改善が見られております。軽度の変形性関節症の方・炎症が強い場合に特に効果が高い傾向にあります。

※Numerical Rating Scale(NRS):

0が痛みなし、10が想像できる最大の痛みとして、 0~10までの11段階に分けて、現在の痛みがどの程度かを指し示す段階的スケールです。


資料(実際に行う前にお渡しする冊子より引用)

患者さんへ

治療名: 多血小板血漿(PRP)を用いた 変形性膝関節症への治療

1. はじめに

当院は、厚生労働大臣に「再生医療等提供計画」を提出し、受理された医療機関です。

この冊子は、多血小板血漿(PRP)を用いた変形性膝関節症への治療の説明文書です。 医師の説明に加えてこの説明文書をよくお読みになり、治療を受けるかどうかご検討ください。

この治療技術は、聖マリアンナ医科大学において先進医療として許可されている製造方法、品質管理方法と同等の技術です。さらに、高度に施設環境が管理された細胞培養加工施設に血小板分 離を委託することにより、安全性が高く、高品質な PRP を使用した治療を提供しています。(富士ソフト・ティッシュエンジニアリング株式会社に製造を委託しています。)また、新たに制定され た『再生医療等の安全性の確保等に関する法律』に基づき、厚生労働省に届出を行って実施される 治療となります。

※先進医療とは、国⺠の安全性を確保し、患者負担増大を防止するといった観点も踏まえつつ、国⺠の選択肢を 拡げ、利便性を向上するという観点から、保険診療との併用を認めることとしたものです。具体的には、有効性及び 安全性を確保する観点から、医療技術ごとに一定の施設基準を設定し、施設基準に該当する保険医療機関は届出によ り保険診療との併用ができることとしたものです。(厚生労働省ホームページより)

なお、治療を受けるかどうかはあなたの自由な意思で決めていただきたいと思います。誰からも 強制されることはありませんし、誰に対しても気をつかう必要はありません。また、説明を受けた その場で決める必要はありません。この説明文書を持ち帰っていただき、ご家族の方などと相談し てから決めていただくこともできます。

さらに、この治療を受けることに同意した後でも、いつでも治療をやめる事ができます。治療を 受けなくても、同意された後で取りやめられた場合でも、その後の治療を受ける上であなたが不利 な扱いを受ける事は決してありません。

また、あなたから採取した血液は無償でご提供いただくことになり、本治療に必要な検査や治療 のための加工作業以外の目的で使用されることはありません。 治療の内容をよくご理解いただいて、この治療を受けてもよいと思われた場合は、別紙の同意文書 にご署名をお願いいたします。

2. 多血小板血漿を用いた治療について

2014 年の「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」施行により、多血小板血漿を用いた治 療は法律に従って計画・実施することになりました。この治療に関する計画も、法律に基づいて厚 生労働省に認定された「CONCIDE 特定認定再生医療等委員会」での審査を経て、厚生労働大臣 へ届出されています。なお、この治療にかかる費用は健康保険ではなく、全て自費となりますこと をご了承ください。

<お問い合わせ先>
CONCIDE 特定認定再生医療等委員会 ( 電話 03-6661-8991 )

3. 多血小板血漿を用いた治療法について

患者さんはしばしば血液検査と言って、採血されることがあります。日常的に行われている医療 です。この「多血小板血漿を用いた治療」とは、普通に検査の時に採血するようにご自身の血液を 採取して、その血液を特殊な方法で濃縮して治療に利用するという方法です。実際には採血した血 液から血小板だけを濃縮して(先にも述べましたが多血小板血漿:PRP と呼びます)治療に応用 するのですが、この方法は数少ない再生医療の技術の内、以前から広く実用化されており、既に欧 米ではその有効性と安全性が認められています。

PRP 治療法は、患者様ご自身から採血した血液から PRP だけを濃縮して関節部位の治療に利用 するという方法で、ご自身の血液を使用するため身体に及ぼす負担が少なく、副作用が少ない治療 法であり、副作用が懸念される非ステロイド性抗炎症剤の服用や、ステロイド剤やヒアルロン酸製 剤の関節内注射、また、運動療法や温熱療法等の物理的治療、高位脛骨(こういけいこつ)骨切り術 や人工関節置換術等の外科的治療に代わる治療法として、諸外国でも考案されています。

PRP を投与することによって、PRP 内の血小板に含まれる様々な成⻑因子が機能を発揮するこ とで、疼痛(とうつう、鋭い痛み)の改善、さらに繰り返し PRP を投与することで、⻑期の鋭い痛 みをコントロールする事が可能となることを期待しています。 他の治療法としては、ヒアルロン酸の注射などをします。また、大腿四頭筋強化訓練、関節可動域 改善訓練などの運動器リハビリテーションを行ったり、膝を温めたりする物理療法を行います。足 底板や膝装具を作成することもあります。根治治療が必要な場合は、手術治療も検討します。これ には関節鏡(内視鏡)手術、高位脛骨骨切り術(骨を切って変形を矯正する)、人工膝関節置換術 などがあります。

4. 治療の方法と治療期間について

《治療方法の概要と治療期間》
PRP は血小板という細胞の中に、血管新生やコラーゲンの産生を促す沢山の因子を含んでいま

す。この治療は、PRP 投与によって損傷した組織の修復が促進され、疼痛改善効果が期待されま す。使い方は従来から使用されているヒアルロン酸投与療法と同様に膝関節内に投与(注射)しま すので、患者さんの苦痛はヒアルロン酸投与の時と同程度です。

治療を開始するにあたって、1まず初めに約 100mL の採血を 1 回行います。2細胞加工施設 において、この血液から PRP を分離し、-18°C以下で冷凍保存します。この間の加工に要する期 間は 14〜18 日です。3当院へ到着後は冷蔵保存し、7 日以内に治療(膝関節内投与)を行います。 4投与から3〜4週間経過後、2 回目の投与を行います。5さらに3〜4週間経過後、3 回目の投 与を同様に行い、治療は終了です。治療終了後、異常のないことを確認するために 3 ヶ月間は定 期的(概ね月1回)に通院していただきます。なお、PRP を冷凍保存できる期間は最大 6 ヶ月な ので、この間にすべての治療が完了するようスケジュールを管理いたします。 治療効果には個人差があります。この治療法で効果がない場合は、既存の治療法も含め検討しま す。※既存の治療法については􏰀当医師とご相談ください。

変形性膝関節症に対する治療対象は、下記グレード 1〜3 で疼痛の強い患者およびグレード 3、4 で手術適応のない患者様や手術待機患者様としております。

《治療を受けられない場合(除外基準)》 血液中の血小板という細胞を取り出す必要があるので、検査で血小板がとても少なかったり、貧血がひどかったり、採血すると、針を刺した部分から出血したりする可能性がある患者さんは治療 を受けることが出来ません。また、この治療法は「バイ菌」を殺すような消毒薬のような働きは無いので、治療する目的の部 位が感染していたりすると治療を受けることができません。女性は妊娠中あるいは授乳中の場合、妊娠している可能性がある場合、治療中に避妊する意思が ない場合は治療を受けることができません。上記以外にも、施術前に詳しく検査させていただき、医師の判断で施術が受けられない場合があ ります。

5. 治療が中止される場合について

以下のような場合この治療を中止することがあります。場合によっては、あなたが治療を続けた いと思われても、治療を中止することがありますので、ご了承ください。

1) あなたが治療をやめたいとおっしゃった場合。
2) 検査などの結果、あなたの症状が治療に合わないことがわかった場合。
3) あなたに副作用が現れ、治療を続けることが好ましくないと担当医師が判断した場合。

その他にも担当医師の判断で必要と考えられた場合には、治療を中止することがあります。中止 時には安全性の確認のために検査を行います。また副作用により治療を中止した場合も、その副作 用がなくなるまで検査や質問をさせていただくことがありますので、ご協力をお願いいたします。

6. 予測される利益(効果)と不利益(副作用)について

《期待される利益(効果)》

この治療法は、PRP 治療という再生医療技術を応用することで、損傷した組織の修復が促進さ れ、疼痛改善効果が期待されます。

《予測される不利益(副作用)》
患者さんご自身の血液から薬となる血小板を濃縮(PRP を作成)するために採血という操作があ
り、このため針を刺される痛みが伴いますが、これは血液検査の時に刺される痛みと全く同じで す。

採血の際に血管を傷つけて、⻘あざのような内出血を伴う可能性があります。また採血時の不手 際で神経損傷などの危険が考えられますが、その確率は通常の血液検査時の採血のリスクと同程 度です。

PRP 注射後は、注入部位が赤くなったり、腫れたり、痒くなったりと一時的(7 日程度)症状が でることがあります。また、ごくまれに、注射針の穿刺部位に対し、変色、着色等の外見的に好ま しくない有害事象が起こることがあります。

関節は細菌に弱いので注射部位(関節)からの感染を避けるため、注射当日は注射部位を清潔に 保ってください。

投与後、安静にし過ぎてしまうと、治療部位が硬くなり⻑期的な痛みの元になる可能性がありま すので、治療直後より無理のない範囲でストレッチなど行ってください。

注射当日の入浴は主治医と相談下さい。投与部位は翌日から浴槽につけていただいて大丈夫で す。投与後、数日間は血流の良くなる活動、長時間の入浴、サウナ、運動、飲酒など)を行うこと で、治療に伴う痛みが強くなることがあります。

この PRP は、血液から作っていますので、血液製剤とも言えますが、他人の血液を輸血するの と異なりご自身の血液ですので肝炎とか エイズなどを引き起こすウイルスの感染の心配は全く ありません。ただし、治療後 3 ヶ月間は概ね月に一度程度の来院により、異常がないことを確認 する必要があります。

採血後または治療後にいつもと違う症状が現れたら、必ず担当医師または当院相談窓口に、来院 または電話でご相談ください(連絡先は最終ページに記載しています)。症状を適切に判断して、副 作用を軽減できるよう最善の処置を行います。

7. 同意取り消しの自由

治療を受けるかどうかはあなたの自由な意思で決めていただきたいと思います。また、同意後 も、いつでもやめることができます。同意を撤回される場合でも、何ら不利益はありません。今まで通りの治療を受けることができますのでご安心ください。

同意を撤回される場合には、担当医師に、同意撤回の旨をご連絡いただき、同意撤回書のチェッ ク欄の記載とご署名をお願いいたします。

8. 治療を受けられない場合の他の治療について

変形性膝関節症に対する従来型の治療法としては代表的なものとして以下が挙げられます。
1 非ステロイド性抗炎症鎮痛剤(NSAID)、COX-2 阻害剤 体内で炎症などを引きおこすプロスタグランジンの生成を抑え、炎症や痛みなどを抑え、熱を下げ る薬を投与します。関節痛の根本的な改善ではなく、痛みに対する対処療法となります。

2 ヒアルロン酸製剤およびステロイド剤の関節内注射 これらは補充療法ですので、潤滑作用(骨と骨の間の滑りをよくする)や緩衝作用(クッションと しての役割)など、関節の動きを良くする働きが期待できます。一定の期間だけの改善を希望され る方には適していますが、時間の経過で吸収、拡散されてしまいますので、継続的な治療が必要で す。

3 人工関節置換術 変形してしまった関節を、金属やセラミック、ポリエチレンなどでできた人工関節に入れ替えるこ とで痛みがなくなり、歩行能力等がかなり改善されます。手術時間は通常1〜2時間程度です。手 術には感染を予防するため、クリーンルームを使用します。⻑い年月が経過すると緩みが生じ、入替え(再置換)の手術が必要となる場合があります。しかし、再置換手術を受けることになっても、 1〜1.5ヵ月の入院で、ほぼ元通りに復帰することが可能です。手術の合併症として、感染、血栓症などのリスクもあります。

9. 健康被害について

  1. 1)  本治療は、「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」に基づき製造及び品質管理していま す。

  2. 2)  投与する成分も、お薬等の人工的に作られた化学物質ではなく、患者さんご自身の身体中の成 分を濃縮して、投与するので、安全と考えられています。

  3. 3)  採血後の PRP 調製作業は、厚生労働省に許可を得た細胞加工施設にて無菌的に実施します。 細胞加工施設では、採血した血液を分離容器及びバイアル等に移す操作を行いますが、使用す る全ての容器は一回使い捨ての滅菌製品ですから安全です。

    4)  当院の担当医師は万が一に備え、心肺蘇生の実習を受講済みです。

  1. 5)  本治療によって万が一、健康被害が生じた場合、通常の診療と同様に適切な治療を行います。

    その際に発生する治療費は当院が契約している補償保険から充当されます。 しかし、金銭的補償がなされるのは、ある程度 (関節内に感染がみられた状態など) 以上の障害が⻑期にわたる場合に限られることをあらかじめご承知おきください。なお、医療行為の過 ちにより健康被害が生じた場合には、医師または当院の責任賠償保険によって賠償がなされる場合もあります。

10.情報の開示と個人情報の取り扱いについて

この治療を受けた場合のカルテなどが治療中あるいは治療終了後に調査されることがあります。

  1. 1)  患者さんの人権が守られながら、きちんとこの治療が行われているかを確認するために、この 治療の関係者、ならびに代理人があなたのカルテなどの医療記録を見ることがありますが、これらの関係者には守秘義務が課せられています。

  2. 2)  患者さん自身、代諾者も閲覧する権利が守られています。

  3. 3)  この治療で得られた発見が、その後の特許に繋がる可能性もありますが、この権利は当院又は

    発明者に帰属します。

  4. 4)  本治療中もしくは治療後において本治療に関連する品質情報を入手した場合は適切に情報を

    提供いたします。

  5. 5)  投与された PRP に由来する疾病等が発生した場合の調査のため、血液の一部を厚生労働省か

    ら許可を得た細胞培養加工施設である富士ソフト・ティッシュエンジニアリング株式会社に冷 凍保存(-18°C以下)させていただきますことをご了承ください。保存期間は 1 年(最大保存 期間 6 カ月、経過観察期間 6 ヶ月)です。

  6. 6)  同意の撤回があった場合、試料の取り違えや混入が起きるかまたはそれらが強く疑われる場合、 その他廃棄の必要性を認めた場合には、匿名化番号などを削除したうえで PRP や保管してい る血液の一部を感染性廃棄物として適切に廃棄いたします。 本治療に関わる個人情報は、当院管理者によって法に基づいて厳正に管理されています。保存 期間は 10 年です。

11.治療データの二次利用ついて

当治療で得られた成績は、学会発表・学術雑誌掲載などにて結果や経過・治療部位の画像を公 表する可能性がございますが、患者様個人を特定される内容が使用されることはございません。 患者様個人が特定されると否定できないデータにつきましては再度患者様の同意を頂くこと とします。また、新たに研究を行う際には、研究計画を作成し倫理審査委員会の許可を得て、 患者様の同意を受けた上で、実施いたします。

12. 患者さんの費用について

本治療は自由診療となり、健康保険が適用にならず、全額自己負担になる治療で本来健康保険 が適用される治療も含め、すべて全額自己負担になります。 施術費用は下記の通りとなります。

PRP 変形性膝関節症治療 150000円 (税別:当院が定めた治療費用。採血及び投与2-3 回分の費用を含む。)

両膝の場合 250000円(税別:当院が定めた治療費用。採血及び投与2-3 回分の費用を含む。)

・ 3 回が当院がさだめた治療回数です。治療間隔については症状を見ながら決めていきますが、 3 回終了後半年間の経過観察を行い、再度治療の適応があるかどうかを決めていきます。

  • ・  治療同意後、採血を実施した際に全ての費用を頂戴いたします。

  • ・  患者様の都合又は患者様に起因する原因により治療が、中断もしくは中止となった場合、費用の返金はいたしません。

  • ・  治療内容により費用が変動いたします。施術する前に詳細な説明をいたしますので、ご納得いただいた上で施術いただきますようお願い申し上げます。

    ※自由診療とは、厚生労働省が承認していない治療や薬を使用する場合や、公的医療保険や診療 報酬は適用さない最先端の治療、ワクチンの予防接種、健康診断や人間ドック等、患者側の希 望で行う治療を自由診療としています。

13. 担当医師及び相談窓口

《 医師 》 以下の担当医師が、あなたを担当致しますので、いつでもご相談ください。

この治療について知りたいことや、ご心配なことがありましたら、遠慮なく担当医師にご相談下 さい。

担当医師:原整形外科医院 原 貞夫、原 正道

《 相談窓口 》 本治療への、ご意見、ご質問などは遠慮なく以下の窓口にご相談ください。

◎ 原整形外科医院 ( 代表電話 045-714-0037 ) 

PRPとPFC-FDの違い

PFC-FD™は、セルソース株式会社の提供する商標です

PRP療法:

PRP療法は、血液中の血小板や白血球を濃縮して作製する液体である多血小板血漿(Platelet Rich Plasma)を活用した治療法のことです。

怪我をしても出血が徐々に収まりカサブタになって修復されるという作用には血小板の働きが関係しています。血小板は傷を修復する際に様々な種類の成長因子を放出して、人体がもともと備えている自己治癒力を高めて修復を促進していると考えられています。

PRP療法はこの血小板に含まれる成長因子の働きを活用して自己治癒力を高め、様々な関節の疾患・損傷に対して疼痛や症状の軽減を期待する治療です。変形性膝関節症に対する新しい治療として注目されつつあります。

 

PFC-FD療法:

PFC-FD療法は前述のPRP療法由来の治療法です。

PFC-FDは血小板の力を活用する療法であり、

血小板由来成長因子濃縮液を凍結乾燥保存したものの商品名・サービス名となります。

「PFC-FD」は、セルソース株式会社がPlatelet-Derived Factor Concentrate Freeze Dryという造語の頭文字から名付けました。

先程のPRP療法同様に血小板の力を活用する治療法になります。

PRP療法では成長因子が含まれた血小板を多く含んだ成分を使用しますが、PFC-FD療法ではそれだけではなく血小板から成長因子を取り出して活用します。

基本的な原理はPRP療法と同じであり、PRP療法同様に症状改善を期待することができます。また、PFC-FDはPRPと違って白血球成分を含まないため、投与後の痛みが出にくいことも特徴です。

 

含まれる成長因子

PFC-FDに含まれる代表的な成長因子とその働きは、下記のとおりです。

  • PDGF…細胞増殖、血管の新生、コラーゲンの産生
  • FGF…細胞分裂促進および組織修復、血管の新生
  • EGF…細胞増殖による創傷の治癒、血管の新生
  • VEGF…血管の新生、リンパ管形成、抗炎症作用の増幅
  • TGF-β…骨芽細胞の増殖、創傷の治癒、不要細胞の排除

 PFC-FD™:セルソース株式会社提供

PFC-FD療法の対象疾患:

・変形性関節症
(肘関節・手関節・ヘバーデン結節
・腱板損傷
(肘や膝・足首など)
・筋腱付着部の炎症
テニス肘(外側上顆炎)など多岐に渡ります。

当院では、膝に対してはPRP・その他部位についてはPFC-FDをお勧め致します。

PRP-FD(PFC-FD)の特徴:

  • 1.成長因子の総量がPRP療法の約2倍
  • 2.注射後の痛みがPRP療法より少ない
  • 3.フリーズドライ加工(FD)するため、6ヶ月間保存可能 

費用:税込 165000

1−2回に分けて注射を行います。

当院では、膝以外の部位の治療について、PFC-FDを採用しております。

※感染症などの血液検査含む(税込15000円)

※※2クール目以降も費用は同じです。

ご注意いただきたいこと:

現在、PRP療法は保険が適用されない自由診療のため、治療費は、全額自己負担となります。

PRP療法の治療にについては、スタッフにお問い合わせください。また、治療効果に個人差があるため、治療の回数が異なることがあります。

治療を行う前に、医師のカウンセリングにより症状を確認し、治療の効果やリスクを十分にご理解いただくことが大切です

PRP再生医療です。本治療は厚生労働省への届出が受理された施設において、許可を得た医師のみが提供できます。本治療に使用可能なPRPは厚生労働省の認可を得た施設で培養加工したものに限られます。

当院は厚生労働大臣に[再生医療等提供計画(2)]を提出し、受理された医療機関です。

医院名 原整形外科医院
院長 原 貞夫


住所 〒232-0067
神奈川県横浜市南区弘明寺町268
診療科目 整形外科・リハビリテーション科・内科(呼吸器内科)
電話番号 045-714-0037

受付時間・診察時間


日・祝
午前



午後





【診察受付時間】

午前9:00~11:30
午後15:00~17:30

※初診の方は17時までにお越し下さい。

【リハビリ受付時間】

午前8:30~12:30

午後14:00~18:30

※1 木曜日 15:30~16:30 

呼吸器内科:予約制

※2 土曜日 8:00~10:00
装具外来:予約制

装具外来詳しくはこちら>>>

【休診日】
第5木曜日、木曜午後、土曜午後

日曜、祝日休診

リハビリ


日・祝
午前




午後






午前8:30~12:30
午後14:00~18:30

木曜・土曜は午前のみ

アクセス

横浜市南区弘明寺町 整形外科・リハビリテーション科・リウマチ科・内科

【最寄駅】

  • 京急線 弘明寺駅から徒歩約2分 弘明寺観音 山門前
  • 横浜市営地下鉄ブルーライン 弘明寺駅から徒歩約4分
【駐車場】

  • 当院には駐車場はありませんが、近くに有料のコインパーキングがあります。

上記の地図をご参照下さい。

【最寄りバス停】

■弘明寺

  • 神奈川中央交通
    路線名:60,港61,船20,206
  • 江ノ電バス横浜・江ノ電バス藤沢
    路線名:42-1,21
  • 横浜市営バス
    路線名:滝9,南2,滝219
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【最寄りバス停】

■弘明寺口

  • 神奈川中央交通
    路線名:戸03,戸01,東01,東06,横44,横43,井・10,井・11,井・12,井・14
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弘明寺 原整形外科医院